2021年11月4日、政府・与党は18歳以下の子どもに現金10万円を一律支給する方針(未来応援給付金)を公表しました。
コロナ禍で困窮している家庭もある中、この政策が国民の注目を集めています。
しかし、給付金支給の条件などは現在協議中です。
今回は『未来応援給付金』の支給時期や対象者など、疑問に思う点を調査しました。
目次
【未来応援給付金】0〜18歳以下に10万円支給の公約を発表
公明党は7日、次期衆院選の公約を発表した。新型コロナウイルス禍で影響を受ける子育て世帯への経済支援として、親の所得に制限を設けず、0~18歳の全ての子どもに1人当たり一律10万円相当を給付する。
引用元:東京新聞
2021年10月7日、公明党は「0〜18歳の全ての子どもに一律10万円相当を給付する」公約を発表しました。
一見、18歳以下に一律で10万円を支給というのは魅力的です。
しかし、ありがたいと言う意見もある一方で、さまざまな疑問や批判の声も上がりました。
https://twitter.com/mimu_memorandum/status/1456528071717097474
公明党の言ってる10万円支給って
18歳以下の子供世帯ばかりが
キツイわけではないんだけどね
単身者でも夫婦世帯でも高齢者でも同じじゃないかい?— こたろう 🐰うさの名はきなこしゃん (@hintarokeitaro) November 8, 2021
18歳以下に10万円支給。
なぜ年齢制限があるの。
大人だって大変だろうよ。
平等じゃない。#10万円給付 #一律10万円— 成せばなる (@1123macha4) November 4, 2021
今回はそんな『未来応援給付金』について、主に以下の点を調査しました。
- 支給はいつごろになるか
- 支給の方法
- 支給される対象者・条件
特に「時期」と「対象者」に重点を置いて、紹介していきます。
【未来応援給付金】10万円の支給はいつ?2021年内はありえる?
10万円が支給される時期は、いつになるのでしょうか?
これについては、2021年11月9月に、以下のとおり2回に分けて支給すると発表されました。
1回目…2021年の年内
2回目…2022年の春ごろ
ここで間違ってはいけないのは、10万円が2回支給されるのではなく、5万円が2回支給される、ということです。
1人に対して総額10万円を支給することになります。
https://twitter.com/ti41C0iaTolEUw4/status/1458249615300382725
当初は2022年の春ごろまでに10万円を一括支給、という話だったため、2回に分けて支給されるというのは大きな変更点ですね。
変更の目的は、すぐにでもお金が必要な親を支援する+入り用になりがちな春ごろの支出を支援する、ということのようです。
支給に関して詳しい日程は不明ですが、5万円の年内支給を実現するならば、続報はそう遠くないでしょう。
【未来給付金】支給方法は現金とクーポン!
ちなみに、支給方法については以下のように決まりました。
1回目(2021年の年内)…現金
2回目(2022年の春ごろ)…クーポン
2回目の支給が5万円相当のクーポンという点には、新たな不満の声が上がっています。
「クーポンの作成にもお金がかかるのではないか?」という疑問や、「2回に分けるのは手間が増えるだけでは?」という声もありました。
「現金で10万円支給」が「現金5万円とクーポン」になり、年齢も所得も制限つけて、そこまでややこしくするなら普通に国民全員に配れって思うよなぁ。
正直、現金で5万円なんぞ学校に払う費用と食費ですぐ消えるわ。
こんなことだから政治に興味持ってもらえんのだろ・・・。
>RT— ひろた かおり (@hiro_parallel00) November 9, 2021
なお、クーポンによる支給は、「貯蓄に回さず経済を回してもらう」という目的だと公表されています。
前回と同じ全額現金支給の形式では、貯蓄に回してしまう人が一定数出てしまうという懸念は確かに分かります。
とはいえ、公約では現金支給を謳っていたため、今回の変更で不満が出ることは仕方ないと言えますね…
【未来応援給付金】10万円の支給は18歳以下が対象!大学生も支給される?
さて、10万円が2回に分けて支給されることは分かりましたが、支給の対象はどうなるのでしょうか?
公約上は、0歳〜18歳の全ての子どもと言われていましたが…
10万円が支給される対象者について、詳しく見ていきましょう。
【未来応援給付金】18歳以下でも大学生は対象外
結論から申し上げると、10万円が支給される対象者は、0歳から18歳以下の高校生までです。
「18歳以下なら大学生も対象でしょ?」と考えてしまいますよね。
現金給付の対象は0歳から高校3年生までとし、高校に進学していない若者も含める。対象は約2000万人にのぼる見通しで、予算額は約2兆円を見込む。入園・入学シーズンを迎える来春までに支給を実現したい考えだ。
引用元:読売新聞
しかし、政府は上記のように「高校3年生まで」と言及しているため、18歳の大学生は除外されることになります。
また、さまざまな事情で高校に進学していない人も、対象者に含みます。
対象者については現状、協議する予定もないため、ほぼ確定事項でしょう。
この「大学生は対象外」という点にも、不満の声が多く上がっているように見受けられました。
https://twitter.com/mattarimako/status/1457492197385723904
10万円支給するなら一人暮らしが本格的に始まる大学生にこそ配るべきだよなぁ
正直コロナで一番割を食ってるの大学生だと思う
もちろんみんな大変だけどね— 梅干しらぁめん (@umebosi_813) November 5, 2021
https://twitter.com/aosea_oO/status/1456646624965369861
大学生が、「18歳以下の全ての子ども」に該当しないのは、なぜでしょうか?
非常に気になる点ではありますが、今回の対象者の決め方について、どのような理由で基準を設けたのかは明言されていません。
今後もおそらく明言されることはないと思われます。
【未来応援給付金】年齢以外に支給条件はある?
0歳〜18歳以下の高校生まで支給されることは分かりましたが、他に条件はあるのでしょうか?
いまのところ、年齢より細かい条件は決まっていません。
条件で対象者を絞れば絞るほど、給付金の支給を実施するまでに時間がかかるからです。
しかし唯一、「所得制限」だけは条件に追加される可能性があります。
10万円の支給を子供を持つ家庭に一律支給というのは、話が出たときから疑問視する声がありました。
「所得関係なしに、18歳以下だから全員に配るというのは、何を目的としているのか分からない。(18歳以下の子ども3人がいる)僕だって30万円もらえますからね。これだけ莫大な財源を使うのに、政策の信念がない」
引用元:「グッド!モーニング」2021年11月8日放送分
所得制限がないことには、大阪府知事である吉村洋文さんも、異議を唱えましたね。
https://twitter.com/polyphenol17/status/1456387361235877921
https://twitter.com/kanappa2021/status/1456617228506333185
ただし、一律支給というのは公明党の主張であり、自民党からは元々「所得制限を設けるべき」という意見が上がっていました。
今は自民党が年収960万円の所得制限を主張しているため、協議次第では所得制限がつきます。
年収960万円の基準は児童手当でも使われているため、既存の基準を流用すれば所得制限をかけながらスピーディーに支給できるのかもしれません。
マイナンバーカード所持で大学生や成人にも2万円分のポイント支給
正直、今回の10万円支給にはがっかりした人も多いのではないでしょうか?
日本の人口は1億2000万人以上ですが、今回の給付金の対象者は約2000万人です。
大学生も含め、支給されない人の方が圧倒的に多く、その中にはコロナ禍で困窮している人も多いです。
今回の施策でがっかりした、少しでも給付金が必要…という人たちも、条件を満たせば最大2万円分が支給されます。
その条件というのは…
マイナンバーカードの発行
経済対策とマイナンバーカードの普及を狙った政策です。
ただし、新規発行、あるいは所持だけで2万円分のポイントが支給されるわけではありません。
詳しい条件は以下のとおりです。
- 新たにカードを取得した人…5000円分
- カードを健康保険証として使うための手続きをした人…7500円分
- 預貯金口座とのひも付けをした人…7500円分
注意点として、この政策も協議中のため、内容が変わることは十分ありえます。
現に2021年11月9日、3万円相当のポイント支給から2万円相当に引き下げられ、上記のような細かい条件が追加されたばかりです。
すでに所持している人はどうなるのか? など、新たな不安や疑問を抱く人もいると思いますが、今は続報を待ちましょう。
まだまだマイナンバーカードは普及していると言えない状況ですが、この施策で普及率が上がるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は子育て・教育の支援のための『未来応援給付金』について取り上げました。
支給条件などの難しい側面もありますが、この試みが子育てに関わる負担の軽減に繋がると良いですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。